その丸太は、北海道旭川産のミズナラ、径級80センチ長さ2m推定樹齢300〜400年。1センチ育つのに10年かかる計算で、数えるのが嫌になるくらいです。樹齢が高い木は目がつまって”ぬかに帰る”と言います。その目積みした木質はやわらかく、安定して狂いがないといいます。
このように、すばらしい丸太ですが木口には”本割れ”という立ち木からの深い割れがあること。そして、一材面には大節があり、割れを逃げれば大節ありでどちらを選択しても難ありとおもっていました。しかし、そんな持ち主の心配をよそに、林さんはまともに節を攻めるカタチで墨付けされました。この、ノコを入れる基準となる墨ですべてが決まるようなものなのですが。 つづく、