2010年12月30日木曜日

仕事納め

                                年内、最後の仕事が終わりました。これは、椅子屋さんに頼まれて作った、1/2スケールのソファの模型です。北欧のデザイナー、カール マルムステンのデザインだそうです。模型といえど、やることは実物と変わらないので苦労しました。椅子屋さんが年明け早々の展示に出すものだそうで、出来上がりが楽しみです。
 現在、12月29日午後10時。これで、やっと年が越せます。明日は工房のおおそうじをして、正月飾りをして新年を迎える準備です。

皆様、良いお年を。


2010年12月23日木曜日

お結び展

   
お茶の水ギャラリー間瀬にて”お結び展”が無事に終了しました。脚を運んで下さった皆様、ありがとうございました。

2010年12月7日火曜日

お知らせ



 師走ですね。ブログの更新が久しぶりになってしまいました。

12月8日からお茶の水のギャラリー間瀬にて、お結び展に参加します。開催中、私はおりませんが、家具や小物類を出品しております。その他、30名の作家が参加しておりますので、興味がある方は是非。神保町の側ですので散歩がてらぷらっといかがですか?

2010年11月17日水曜日

銀座三越



 銀座三越にて、”木工房五人展”が無事に終了しました。脚を運んで下さった皆様に感謝します。ありがとうございました。また、今回は仕事の都合で売り場に立っていた日が少なく、お会いできなかった方々も多く、失礼いたしました。この場を持ってお詫び申し上げます。

さて、今回の出展では、器類だけで勝負するという新しいことへの挑戦でもあり、多くの気付きがありました。今後もこの器作りに挑戦していくつもりです。今後ともよろしくお願いします。

2010年11月7日日曜日

お知らせ



 今年もあと二カ月になりました。今週から始まる、銀座三越への出展と12月にはお茶の水のギャラリー間瀬さんにて”お結び展”に参加します。体調管理には気をつけないと。

銀座三越の開催中、10日午前、11日、最終日16日は売り場におりますが、その他の日は家族が立っておりますので、よろしくお願いします。

2010年11月2日火曜日

クリモノ



 舟形の器を製作中です。木の塊から削りだす木工術をクリモノといいます。鑿や豆鉋を使ってコリコリと削る最も素朴な作り方が性に合っています。

2010年10月15日金曜日

ろくろ

                      11月の銀座三越に持って行くお皿をろくろで挽いています。写真はラフィングと言って荒削りの作業風景です。
                      最後の仕上げ削りでは、刃物を研ぎ直し、神経を集中させて息を止めます。そして、鉋をかける様にうっすらと優しく削ってフィニッシュ。
                      回しながらペーパーを当てて、更に削りクズでよーく木殺しをすると、ぴかぴかになります。オイル仕上げのものは、機械につけたままオイルを塗り、回してサンジングします。その時の砥糞がオイルと混ざりペースト状になります。そいつを導管に刷り込み、一度目の塗りを終わらせておきます。

一日集中して作業を終えると、どっと疲れがでますが、成果を見ながらの一服は充実感がありますよ。良い木目が出た時には、それを眺めながら酒が飲めます。

2010年10月14日木曜日

アショカの森



 先月の話ですが、私の大先輩である打楽器奏者のYAS-KAZさんのお誘いで、原美術館で開催中の崔在銀 展”アショカの森”オープニングイベントに行ってきました。先輩は最近このような場に御無沙汰していたようですが、この先、作家として生きていこうとしている私に少しでもインスパイアがあればとお誘い下さいました。YAS-KAZさんにご興味のある方は是非検索エンジンで彼のサイトをのぞいてみて下さい。

さて、いまさら何故、先月の話をしているのか。仕事の都合で終わり間際に参加してばたばたと作品を観て廻ったので、見落としている作品もあるはず、そんな中、ある作品が思い出されます。

暗闇の小部屋の中、石の器に水が盛られ、プロジェクターを使って天井から立ち木のシルエットが水面に投影されています。つい引き寄せられじっと見つめていると、天体物のようにゆっくりとシルエットが回っています。作品のタイトルは”もう一つの月”

この作品から感じるものは、私達人間では到底経験できない、悠久のときの流れ、日常の喜怒哀楽とは関係なくどうしようもなく実態として存在しているもの、森羅万象。

ふと、思い返しました。

品川の原美術館で年内展示されていますので、興味があればいかかですか?

2010年10月6日水曜日

友人の展示



 十月になり、空気がすっかり秋になりました。道を歩けばキンモクセイの香りがします。今年はずっと暑かったので、急に秋が来たという感じですね。最近、季節のグラデーションがなくなってしまったように感じます。近い将来、四季が二季になってしまうのでしょうか?

さて、前置きが長くなりましたが、銀座の画廊に友人の展示を見に行きました。芸大の工芸科出身で、困ったときにはお願いを聞いてもらっている作家さんです。写真の作品は”いっぱいの幸せ”というタイトルで、真鍮の四葉のクローバーがたくさん壁から生えています。ところどころ、ロウ付けによる熱で銅に戻った部分がうすピンク色で、サクラの花びらにも見えます。壁に映り込んだ陰影もきれいです。

2010年9月28日火曜日

うさぎ椅子



 この椅子をもとに、幼児がダイニングテーブルで食卓につける、いわゆるベビーチェアをオーダーで二件、納めさせていただきました。中秋の名月までには納めたので、お月見に間に合ったというところでしょうか。

背中の耳の部分がバネのようにしなって、案配がいいようです。

2010年9月25日土曜日

彫刻刀



 先日、鎌倉彫をやっていた親族から彫刻刀を譲り受けました。
名を見ると、東京の彫刻鑿の鍛冶屋さんの名刀がずらり。中にはナギナタ刄がかなり多く、深い彫りをよくやっていたご様子です。小生はこれから、彫りに向かうのでしょうか?

2010年9月1日水曜日

銀座三越



 九月になりました。先日、残暑から逃れて桧原村で沢遊びしてきました。写真は神戸岩。道中、クレソンの群生地を発見。場所は内緒。

さて、今秋11月に三越銀座店にて展示が決まりました。今回の出展内容は木の器のみになります。家具は持って行きませんが、木の器をどっさり持って行きます。詳しくは、ニュースのコーナーにアップしますので、お待ち下さい。

2010年8月26日木曜日

展示が終わり



 残暑が厳しいようですが、皆様いかがお過ごしですか?
三越日本橋本店での展示が終わり、疲れもあってご挨拶が遅くなりましたが、暑い中見に来て下さった方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。

さて、体力も徐々に復活してきましたので、お受けしている仕事に向かおうと思います。
秋に向け、再出発です。

2010年8月9日月曜日

4ツの木工房展



 明日の夜は、いよいよ三越の搬入です。明後日8月11日から17日までの一週間、三越日本橋本店、新館8Fギャラリーアミューズにて4ツの木工房展に出展します。
工房はその間、留守にしますが、会場には毎日おりますので、興味のある方は是非お越し下さい。

それでは、会場でお会いしましょう。

2010年8月4日水曜日

テーブル



 毎日暑いですが、ここのところ、風があるぶん少し楽ですね。
さて、いよいよ展示の準備の追い込みに入ってきました。
今回の展示は五人展が四人展になり、展示スペースが急遽広くなり、あたふたしていたのですが、いやいやありました。これです。
友人のために制作しておいた、テーブルを参考商品で持って行くことにしました。
これは、友人がリフォームの際に出た廃材を大事に養生していたヒノキを利用しています。
お寿司屋さんのカウンターとして長年使用され、大分枯れている様子でしたが、反りを削り、油をくれたら、見事に甦りました。さすがはヒノキ。
古釘のキズや、割れなどがありますが、そんなものは、なんのそのです。
厚みが65ミリで仕上がった天板からは、内側からにじみ出る輝きを感じます。

2010年8月2日月曜日

搬出



 今日は、埼玉県立現代美術館の搬出日でした。
開催期間中、暑い中、会場まで足を運んで下さった皆様ありがとうございました。

予定では、搬出は出ないことにしてありましたが、そういうわけにもいかず、都合を付け参加しました。
去年の大分は行けませんでしたから・・・・・

お疲れさまでした。

2010年8月1日日曜日

8月

 
 8月になりました。先日の季節外れの雨、子供の頃ならぶーぶー文句をいうところでしたが、涼しくて助かりました。また、暑さがもどり日の光を浴びて植物達は元気です。

8月、海に山に川に庭いじりに忙しい季節でしたが、ここ2、3年はもっぱら仕事です。もちろん、本日も仕事していました。

仕事で手を動かしながら、頭の中だけでも海に山に川に庭いじりに、脳内リゾート開発ができるように訓練しよっと。

2010年7月27日火曜日

搬入


昨日、7月26日は埼玉県立現代美術館で搬入がありました。今回の展覧会”零のゼロ”には去年から参加しています。主催者は油画の同級生で大分県を中心に活動している作家です。彼の口説きにより、同級生何人かがこのプロジェクトに関わっています。前回は大分での開催で、私は作品を送っただけでお任せでした。なので、今回は搬入に参加しました。

猛暑の中、みんな汗だくになりながらの搬入です。展示スペースが広いので、余裕で展示できると思いきや、追加で何枚もパーテーションで壁を増やすことになりました。時間内に終わらせないといけないし、作品の大きさや形態も様々なので、まとめるのが大変です。このごちゃごちゃは、普段、現場仕事でのごちゃごちゃと同じ。

なんだかんだで、夕方5時半ぐらいまでかかり、その後、顔合わせ会で居酒屋へ。作品を運ぶため、車で参加したわたしはビールが飲めない。この猛暑の中、汗をかいてビールが飲めない。烏龍茶で酒の席に参加しても、のどの渇きは癒えません。

で、おうちに帰ってから、キンキンに冷えた奴をごくりです。VIVA!BEER!


2010年7月24日土曜日

展示に向けて



 展示に向けて、制作中です。土場に寝かせていたオヒョウニレがそろそろ使えそうなので、何枚かの板を工房内に入れて、二次乾燥をしていました。あたためておいたアイデアを日本橋のイメージでカタチにしようと思います。
正面の引き戸は紙を貼って、障子にしたてようとしているところです。障子は胸を張って日本が誇れる文化であり、その良さをいつしかアピールしたいと思っていました。障子を通した光はやわらかで、紙によってできた空気の層は夏涼しく、冬は暖かく室内を保ちます。洋室、和室を問わず、どんどん取り入れたいアイテムです。何々風という固定観念から脱出して、自分が本当に心地いいと思えるものを生活に取り入れてみませんか?

2010年7月22日木曜日

猛暑



 今年の夏の暑さは手強いですね。もうバテ気味です。工房の脇に置いた睡蓮鉢の中に飛び込みたい気分です。
目で涼を楽しむ?というより、夢中で中にいる生き物達を眺めています。

2010年7月16日金曜日

7月20日オープン



 本日、当サイトが正式にオープンしました。夏休みが大好きだったので、オープンの日を7月20日にさせていただきました。暑いのは苦手にはなりましたが、今でも夏が大好きです。
オープンまでに長い道のりでしたが、制作を担当してくれた、かおりさんに感謝しています。

7月後半から8月と展示があり、慌ただしくしていますが、気を引き締め直し出発です。
いよいよ夏本番ですが、夏の暑さ楽しみたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。

2010年6月30日水曜日

丸太その3



            節を攻めているところ。



 反対側の面。丸太の腹側で広葉樹の場合”あて”と言って暴れる要素を含んだ面ですが、この木は特にそんな様子はなさそうに見えます。反対に背中側は木味が良いといいます。



 結果はこれだけの板が取れました。乾燥が上手くいけば、4枚から5枚の一枚板テーブルがとれるでしょう。古木の柔らかい板なので、乾燥も早くうまくいきそうな気がします。取れた板を無駄なく使うプランで頭がいっぱいです。

私は、林さんの丸太の見立てに立ち会うのはこれが3回目ですが、木を見る目は確かです。丸太の見立て、木を読む、木と組む、いずれにしても同じ木は存在しないのでマニュアル化はできないということを再認識しました。
林さんは職人然とした、寡黙で謙虚な方ですが、もの言わずとも側にいるだけで、そんなことを感じさせてくれる素敵な方です。”墨かけ10年読み一生”という言葉がずっしりと重みを増してくる経験をさせて頂きました。



2010年6月28日月曜日

丸太その2

 林さんの見立てで、墨が出た丸太は胴割りと言って芯のところで真っ二つにされました。割った面で材の状態を見て、さらには、材の応力を抜くことが目的です。そうすることで、板になってからの狂いを最小限にします。割った材面は見事な”虎斑”と、古木ならではの深い色が見られました。問題の割れは、元口から末口にしっかり入っていましたが、何のことはなく、白い菌(舞茸菌でしょうか?)があり、さっぱりとした、嫌な感じではないものでした。そして、伐採時期が去年の秋であり、伐採時期として一番いい時期であったこと、伐採されてから時間が経っており、大分水分が抜けていました。良い板が取れる期待が高まったところで、いよいよ板を取ります。
 最初に節のある面から攻めて行きます。かなり大きな節ですが、板を取る度に小さくなり、古木で安定しているため、乾燥しても落ち込みや抜けなどが出ないそうで、見ているこちらも、”かえって味わいがあっていいですね”と洩らしました。
                                つづく

2010年6月27日日曜日

丸太

 最後の江戸木挽き職人と言われている”林 以一氏”の丸太の見立て講座に参加してきました。林さんが元気なうちに木を読む力を少しでも多く学んでおきたいという主旨に私も想い同じく、強引に都合を付けた次第です。参加の問い合わせをしたところ、主催者側が丸太の所有者に私を抜擢してくださいました。丸太の購入は予定していなかったので少し戸惑いましたが、あの林 以一氏の見立てで自分の丸太を製材するチャンスはそうそうありません。それで、その話を御受けしました。つまり、縁あって丸太が私のモトへやって来たのです。
 その丸太は、北海道旭川産のミズナラ、径級80センチ長さ2m推定樹齢300〜400年。1センチ育つのに10年かかる計算で、数えるのが嫌になるくらいです。樹齢が高い木は目がつまって”ぬかに帰る”と言います。その目積みした木質はやわらかく、安定して狂いがないといいます。

このように、すばらしい丸太ですが木口には”本割れ”という立ち木からの深い割れがあること。そして、一材面には大節があり、割れを逃げれば大節ありでどちらを選択しても難ありとおもっていました。しかし、そんな持ち主の心配をよそに、林さんはまともに節を攻めるカタチで墨付けされました。この、ノコを入れる基準となる墨ですべてが決まるようなものなのですが。                                                                                            つづく、

2010年6月23日水曜日

スツール制作

 そら豆スツールを製作中です。このスツールを作りはじめて4年目になりますが、自分で使ってみて、お客様から修理で帰ってきてなどを反映させて構造的に改良しています。今迄は抜きホゾで割クサビだったところを地獄ホゾにしたり、ホゾ孔も一分太くしたりと。これからも品質向上のため改良が加えられてゆくでしょう。

2010年6月21日月曜日

展示

三越日本橋店で、8月11日から一週間、展示販売を行うことが急遽決まりました。
詳しくは、ニュースのコーナーでアップしますので、お待ち下さい。

2010年6月6日日曜日

納品


小平市のh様のお宅に、本日、無事にご注文の家具を納品させて頂きました。

定年退職されて、家でゆっくり過ごすために、イージーチェアー、ソファー、コーヒーテーブル、ダイニングテーブルのご依頼を受けました。

うとうとと、つい寝てしまう家具というコンセプトが肝で、企画デザインにはたっぷりと時間を割きました。今回、お世話になったファブリックの職人さんの力添えもあり、とてもいいものができました。

満足されているお客様を見て、こちらまで幸せな気持ちになるのは、職人冥利につきます。このような仕事をさせて頂いたことに感謝して、今後も、人が安心して身を委ねられる家具作りに全力で向かおうと思います。

2010年5月24日月曜日

GENYA WOOD WORKS

独立開業して三年目、やっとホームページができました。今日まで、やってこれたのも多くの人に支えられてのことです。今はまだ、自分がやるべきことを淡々とやっていくことで応えることが精一杯ですが、今後ともよろしくお願いします。

GENYA.W.W代表 坂野 原也輩